力学系の分岐現象: 導入

0. はじめに

私は研究で非線形系の分岐現象を扱っている.私が修士の間に勉強してまとめていた非線形力学系の分岐現象 (特に1次元の場合) の基本的なことをブログに書きたいと思う.

私が勉強したことは研究に必要だった基礎的なことだけなので,それ以上のことは理解していないので,まとめ終わったらもっと勉強したいと思う.

1. 今後の予定といくつかの文献の紹介

M1の冬からM2の春にかけて文献1を参考にして非線形力学系の分岐現象についてまとめ,プログラムを書いていた.これまでまとめた資料とプログラムをブログの記事で公開したいと思っている.

非線形力学系については多くの優れた文献がある.例えば,文献2は,非線形システムの制御の教科書の名著として知られている.非線形システムの安定性の解析について分かりやすくまとめられていると思う.

また,文献3は力学系とカオスの入門書の名著として知られている.日本語の訳書も出ており,直感的な説明も数学的な解説もあるのが良い.私はこの文献は辞書代わりに使っていたが,時間があり気が向いたらしっかり読んでみたいと思っている.

文献4は分岐現象の条件の直感的な説明と証明が記述されており,論文を執筆するときに参考にした.

他にも名著はたくさんあるが,私が修士の間に勉強に使ったのは主にこの4つの本である.特に分岐現象の勉強には,文献1を用いた.


  1. 小室,基礎からの力学系,サイエンス社,2002. ↩︎

  2. H. K. Khalil, Nonlinear Systems, 3rd ed., Prentice Hall, 2002. ↩︎

  3. S. H. Strogatz, Nonlinear Dynamics and Chaos: With Applications To Physics, Biology, Chemistry, And Engineering, CRC press, 2001. ↩︎

  4. S. Wiggins, Introduction to Applied Nonlinear Dynamical Systems and Chaos, 2nd ed., Springer, 2003. ↩︎

Ai Tachibana (K. Toda)
Ai Tachibana (K. Toda)
master’s student

修士2年です.興味があることを少しだけ触ってます.飽きっぽいです.

関連項目